「ケプラー22b」のニュースは皆さんご覧になられたでしょうか?
(*リンク先はWikipedia「ケプラー22b」のページです)
「ケプラー22b」というのは
NASAが2009年に打ち上げた
宇宙望遠鏡(地球の大気に邪魔されることなく宇宙から天体観測をする望遠鏡)が
15万あまりの星を観測して、地球から600億光年はなれたところに
発見された「水がある可能性が高い星」のことです。
この星の名前は観測した宇宙望遠鏡「ケプラー」の
名前をとって「ケプラー22b」と名付けられました。
では、宇宙望遠鏡ケプラーの名前の由来にもなったケプラーとは
一体どんな人物なのでしょうか?
ヨハネス・ケプラー
ヨハネス・ケプラーは16世紀のドイツの天文学者です。
彼は天文学者でありながら、数学者であり、自然哲学者であり、占星術師でもありました。
当時のヨーロッパでは
天文学、算術、幾何学、音楽は自然界の理を表す「数学的四科」として位置づけられていました。
ケプラーもまた数学、数に宇宙の秘密の正体があると考えて
惑星それぞれに調を持たせて音楽にしてみたり、
惑星の軌道をプラトンの五立体にあてはめてみたり
神聖ローマ帝国皇帝の命令で天文学の歴史年表を作ったりしていました。
そんな色々な研究、発見のうちの一つに「ケプラーの法則」があります。
これはケプラーの先生であったティコ・ブラーエの観測結果をケプラーがまとめ
「太陽系の惑星は太陽を1つの焦点とする楕円周期で回っている」ということを示したものです。
またケプラーは同時に、その楕円周期上の移動速度について
「惑星と太陽とを結ぶ線分が単位時間に描く面積は、一定である」とも示しています。
これは当時のヨーロッパの常識を覆す発見でした。
これらの法則の発見が、アイザック・ニュートンの万有引力の発見につながり、
万有引力の発見はアインシュタインの相対性理論の発見につながります。
以降の様々なサイエンスの世界に影響を与えた発見、
その功績にあやかってNASAは宇宙望遠鏡に彼の名前をつけました。
ケプラーは何にこだわったの?
当時、ケプラーは
「惑星の数(当時は6つ発見されていました)とプラトンの五立体には関係があるにちがいない!」
と考えて、五立体を用いた太陽系モデルを作りました。
それは後になって
自分自身の「ケプラーの法則」の発見により間違いを認めることになるのですが、
この当時のケプラーの思いをゾムツールで表現したのが「ケプラーのこだわり」キットです。
このキットには内側から外側に向かって
形が「正二十面体」「正八面体」「正四面体」「正六面体」「正十二面体」となるように、
色も青、青緑、緑、黄色、赤と段々と変化するようなモデルが出来るように
特別な色分けのストラットが入っています。
内側から段々と組み立てていくと
それぞれの頂点がどのように共有しあっているのかが分かります。
是非挑戦してみてください。
「ケプラーのこだわり」キット紹介ページはこちら。
「プラトンの五立体」キット紹介ページはこちら。