ブリッジズの会議で楽しみなことのひとつが、エクスカージョン。
開催された土地の美術館や数学とアートに関連した史跡などを参加者が一緒に巡る。
今年の開催地は、アメリカ東部の古都ボルティモア郊外。
ボルティモア市内の美術館など4か所をタウソン大学の大型バス数台に分乗して回った。 最初に訪れたウォルターズ美術館では、まず古文書の研究家ウィル・ノエル氏による、
アルキメデスについて10世紀に羊皮紙に書かれた古文書について講演があった。
最新のテクノロジーを駆使して原文の約95%を解明できたという講演に、参加者は大きな拍手を送った。
その後館内を案内されたが、地下には子ども達のためのワークショップを行う部屋があり、
常時プログラムが組まれており、その作品が階段横の壁に展示されているなど、
地域の子ども達を美術館に親しませようというプログラムが豊富なことに感心した。
展示室には、子ども達の各展示に対する感想を貼りだしており、
有名な美術作品を距離を置いて鑑賞するだけでなく、
身近なものとして捉える館の方針が新鮮に思えた。
この赤い紙に、子ども達は鑑賞した作品に対する
感想を書いて貼りだす。
BMA ボルティモア美術館で見た3世紀ごろの美しい壁画モザイク。
自然な石の色を駆使して、こんなに美しいモザイクができたのは、すごい。
砕かれた石の大きさもかなり均等なことに驚く。
ピカソやマチスなど、豊富なコレクションを誇るBMA.
今年の12月に開館するMoMTHによる展示が行われており、
企画者のジョージ・ハート氏が説明をしてくれた。
ハート氏によると、この巡回展は、全米の各地を回ることになっており、次はサンフランシスコに展示をするのだそうだ。
12月オープンのMoMATHには、全く別の展示を準備中だという。
ジョージ・ハート氏から、四角いタイヤがスムーズに回転する数学的からくりを聞くブリッジズの参加者達。
MoMATHがやってきた!という横断幕がかかった科学館の展示。
この大型タウソン大学バスに分乗して、
約300名にものぼる参加者がボルティモア市内を移動した。
バスの列を背景にした、ライナス・ローロフ氏。
来年のブリッジズは、彼の工房の近く、オランダのエンスヘーデで開催される予定。
今年の展示は、こちらで見ることができます。